心と体を一体として捉え、
総合的に治療する東洋医学
鍼灸マッサージとは
鍼灸は古代中国で生まれた東洋医学の治療法の一つで、全身に 361 箇所あると言われる経穴(ツボ)を刺激することにより血行を促進し、自律神経の働きを活性化し、人間の体に備わっている自然治癒力を高める治療法です。
マッサージは、筋肉をほぐし血液やリンパの流れを改善する手技療法です。日本でマッサージという名称で施術を行えるのは、鍼灸と同様に国家資格を持つあん摩マッサージ指圧師か医師だけです。
鍼
ツボを鍼で刺激することで体の調子を整え、病気の予防・改善や体調回復を図ります。現在日本で用いられている鍼は直径 0.1mm~0.3mm の髪の毛ほどの太さのものが主流で、痛みを感じることはほとんどありません。中国では鍼を手に持ちそのまま刺しますが、日本では鍼を管に入れ、管から出ている頭の部分を軽く叩いて鍼を刺入します。これは管鍼法といい、鍼を打つ際の痛みが少ないのが特徴です。鍼には長さや太さの違う多くの種類があり、症状や目的によって使い分けています。また、現在使用されている鍼はディスポーザブル(使い捨て)ですので、衛生面でも安心です。
灸
鍼と同じく 2,000 年以上の歴史を持つお灸。ツボに温熱刺激を与え血行を良くすることにより、免疫機能や代謝機能を高めたり、病気になりにくい体を作る効果があります。お灸に使用するもぐさは、キク科の多年草であるよもぎの葉の裏にある白い毛(腺毛)を精製して作られます。よもぎには利尿作用、健胃作用、抗炎症作用、抗酸化作用などのさまざまな薬効があります。もぐさを熱すると生じる独特の香りは、よもぎに含まれるシネオールという成分が発するもので、リラックス効果があるとされています。
あん摩・指圧・マッサージ
あん摩、指圧、マッサージ。みなさんはこの 3 つの施術法の違いをご存知でしょうか?どれも身体を押したり揉んだりして筋肉をほぐし、血行を促進する手技療法ですが、理論や手技の使い方や効果に違いがあります。あん摩と指圧の施術は経穴(ツボ)に対して行いますが、マッサージはリンパや血液の流れ、筋肉の走行に沿って施術を行います。また、あん摩と指圧は体の中心から末梢に向かって遠心性の刺激を与えるのに対して、マッサージは体の中心に向かって求心性の刺激を与えます。
あん摩(按摩)
「按」には押さえる、「摩」にはなでるという意味があります。体を押す、揉む、叩くなどの手技を用い、筋肉の緊張をゆるめて血行を促進する中国発祥の施術法です。体の中心部から末端の手足に向かって刺激することが特徴です。
指圧
日本で誕生した日本独自の施術方法です。手の平で押したりさすったりするあん摩・マッサージとは異なり、指や手の平を使ってピンポイントで圧をかけるのが特徴です。あん摩と同様に体
中心から末端に向かって刺激を与えます。
マッサージ
ヨーロッパ発祥の施術法で、日本には明治時代に医療法のひとつとして導入されました。あん摩・指圧とは異なり、体の末端にある手足から体の中心方向へ刺激するのが特徴で、血液やリンパの流れをよくする効果があります。
鍼灸マッサージ師の
資格について
日本では医師以外の者が鍼灸マッサージの施術を行うには、「あん摩マッサージ指圧師」「はり師」「きゅう師」の国家資格が必要です。国家資格を取得するには、高等学校卒業後、鍼灸専門学校等の教育機関で 3 年以上学び、医学知識と鍼灸マッサージの技術を習得した上で国家試験に合格することが必要です。
現在、鍼灸マッサージの他にも整体、カイロプラクティック、リラクゼーション、足裏マッサージといった健康維持や病気の予防・治療のための様々な手技療法がありますが、これらには国家資格制度がありません。
藤沢市鍼灸マッサージ師会の会員は全員が国家資格を有しています。医学知識、技術ともに一定の水準にありますので、安心して施術を受けていただけます。