杉⼭和⼀総検校⽣誕410年記念像

杉⼭和⼀総検校⽣誕 410 年記念像

日本の鍼灸手技療法の中興の祖である杉山和一総検校の生誕 410 年を記念し、全国の鍼灸・按摩マッサージ指圧療法を生業とした施術家やその関係者だけではなく、藤沢市や江の島にゆかりのある人々、杉山和一検校を敬愛する 100 以上の個人、団体から 8,632,000 円の温かいお気持ちを賜り、令和 2 年 9 月 4 日に建立、令和 3 年 5 月 9 日に除幕式を無事に執り行うことができました。

杉山検校の先見性のある偉大な功績を、検校ゆかりの地である江の島から多くの人々に伝えていきたいと思います。

除幕式の様子(令和 3 年 5 月 9 日)

緊急事態宣言下のため参加人数を制限し、約 50 名の方々にご参列頂きました。一年延期された除幕式が無事に終了しました。

除幕の様子

除幕の様子

右から
吉田勉 (杉山検校遺徳顕彰会理事長)
鈴木恒夫(藤沢市長)
相原圀彦(江島神社宮司)
倉塚充夫(藤沢市鍼灸・マッサージ師会会長)

除幕式の集合写真

除幕式の集合写真

「杉山和一総検校生誕 410 年記念像」のモデルとなった木造座像について

モデルとなった座像(普段は非公開)

モデルとなった座像
(普段は非公開)

「杉山和一総検校生誕 410 年記念像」のモデルは、江戸後期の第 13 代将軍徳川家定の幕府医官であった平塚検校が作成させた右手に金鍼、左手に鍼管を持った木造座像です。この座像の由来は「杉山和一生誕 400 年記念誌」に以下のように記されています。

「この座像は、昭和 27 年江島杉山神社として社殿が再興された際に、安置されたものである。座像は、高さ 20.0cm、幅 21.0cm、奥行 13.5cm あり、総検校の装束である燕尾帽を冠り、緋色衣に紫袴の御姿で、左手には 38mm の銀製円筒型鍼管、右手には 43.5mm の金鍼を把持した彩色木座像である。その座像を支える下台座の底に奉納者の名が記載されている。収納する厨子は緋色に彩色されている。
これは幕末、第 13 代将軍·徳川家定の幕府医官であった平塚検校が作成させたもので、明治時代に平塚検校から弟子の河人俊悦氏に譲られ、再び弟子の加藤国太郎氏、さらに弟子で当時杉山検校遺徳顕彰会副会長であった姥山薫氏に託されたものである。姥山氏の手により昭和 27 年神社再建に当たり安置されたものである。

この木造座像は、左手に銀製の鍼管と右手に金鍼を持つスタイルで作製されている点に特異な座像で、やはり今まで知られている座像や掛軸に描かれているものとは異なっている。正に「管鍼法の開祖」を表現して、和一没後 150 年余りの後の後継者らの管鍼法効用への技術開発をシンボル化しての報恩感謝の気持ちを表現したものと想像される。」とあります。

現在、第 5 代将軍徳川綱吉公から拝領した地に建つ江島杉山神社(東京都墨田区千歳 1-8-2)に御安置されていて、普段は非公開となっている貴重な御神像です。この度の杉山和一総検校生誕 410 年記念像の建立に際し、大切な御神像をご提供くださった江島杉山神社田部裕子宮司に心より感謝申し上げます。

徳川綱吉公から拝領した地に建つ江島杉山神社(江島杉山神社HPより転載)

徳川綱吉公から拝領した地に建つ江島杉山神社
(江島杉山神社 HP より転載)